西新井宿の初午祭り 初午祭りとは全国の稲荷神社の総本宮の伏見稲荷の神様が降臨したのが和銅4年(711年)2月11日でその日が初午であったことから2月の初午の日が縁日になったそうです。しかし、この西新井宿では3月の初午の日に行っています。神根地区の「神根村誌」という文献にも「当村の年中行事は家庭又は大字によって多少の相違はあるが、大体において一か月遅れである」として、2月に年始参り、4月にひな祭りというように、神根村においては新暦になって以後も節句・年中行事は旧暦に従ったようです。西新井宿には村のお稲荷さんが3つあり、それぞれの講中の人達が順番で当番を務め、宵宮(前夜)から準備をして神様に御馳走をつくり、お酒、農作物などを奉納します。 西新井宿氷川神社の境内にある稲荷社 稲荷社の内部、お供物の数々。榊、お神酒、油揚げ、赤飯、野菜・果物など 122号線のマクドナルドの隣にある笠間稲荷。 ここの講中の人たちは6時から出たそうです。7時にはお参りに来る人がいるそうです。以前はお酒をふるまって賑やかだったそうです。 笹根の伏見稲荷。左に階段がありますが、ここは富士塚だそうです。 笹根稲荷の内部。ちっこいキツネがかわいらしい。 初午は元々その年の豊作祈願が原型といわれていて、それに稲荷信仰が結びついたそうです。その意味ではこの地域はまだ農村なのだということを思い出させる貴重な文化だと思います。 *この記事は2012年に作成したものの再掲です。